テフロン加工がはがれたフライパンを使い続けても大丈夫?対処法とはがれにく使い方

テフロン 加工 はがれ

食材がくっついたり焦げついたりしにくく、油の量もすこしでOK。すべりがいいので料理しやすく、汚れがつきにくいのでお手入れも簡単。いいことずくめなテフロン加工のフライパンは、今やほとんどの家庭の台所にあります。

そんな便利なテフロン加工のフライパンですが、何年か使っているとはがれが出てきますよね…

買い替えた方がいいとはわかっていても、だましだまし使ってしまうんだよね

でもテフロン加工がはがれてくると、料理がくっついたり焦げついたりしてしまう…

そもそも、テフロンがはげたフライパン使ってて、身体に害はないの?


色んな心配や疑問が出てくるかと思います。そこで

テフロン加工のフライパンの上手な使い方
テフロン加工がはがれたときの対処法

を解説します。

目次

テフロン加工とは?はがれたフライパンを使い続けても大丈夫?

フライパンやお鍋、ホットプレート、炊飯器の内釜など、台所でおなじみのテフロン加工。
そもそもどんなものなのでしょうか?

テフロン加工とは、金属などの表面にフッ素樹脂をコーティングすることです。
テフロンはフッ素樹脂の一種で、実は登録商標。
アメリカの企業が開発したフッ素樹脂がテフロンなのです。

テフロン加工のメリットは、ものがくっつきにくく、すべりがいいこと。
そのため、テフロン加工のフライパンは「食材がくっつきにくい・焦げつきにくい」「少量の油で調理できる」「すべりがいいので炒めるなどの作業がしやすい」「汚れが落ちやすい・お手入れが楽」など、たくさんのよさがあります。

テフロン加工のデメリットは、傷・摩擦・高温に弱いことです。
テフロン加工は1~3年ではがれてくるので、数年単位で買い替える必要があります。

ですが、テフロン加工がはがれたフライパンをそのまま使い続けても、安全性に問題があるわけではありません。

ただ、扱いやすいという最大の魅力がほとんど失われているので、かなり使いづらい状態ではあります。

フライパンのテフロン加工がはがれたときの対処法

「まだそんなに使っていないのに、テフロンがはがれてきてしまった…」
「愛着のあるフライパンだから、長く使いたい」

フライパンのテフロン加工がはがれたときの対処法をまとめました。
ご自宅のフライパンの状態に合わせて、対処法を選んでみてください。

フッ素コート剤「フッ素革命11」を使う

「フッ素革命11」は、専門業者でなくても誰でも簡単にフッ素加工ができる商品です。
汚れを防ぎ、すべりをよくして、光沢を出す働きがあります。

フライパン・鍋・ホットプレート・炊飯器の内釜といった調理器具はもちろん、排水溝や洗面台、トイレなど家の中のあらゆるところに使えます(すべりがよくなるので、床には使わないでください)。

フッ素革命 ゆかわ株式会社公式サイト

「フッ素革命11」は、フッ素と水からできています。
食品衛生安全基準をクリアしているので、調理器具に使っても安心です。
フッ素加工がはがれ、デコボコになったところにフッ素が入りこむことで、もとの状態に近づけます。

使い方は簡単です。
用意するものは、水をよく吸収するやわらかい布とスポンジ。
フッ素加工がはがれている部分に2~3プッシュして、スポンジですばやく伸ばします。
そのあと、布で完全にふきとってください。
塗ったあと、フライパンを弱火であたためると、より効果があります。
熱しすぎは空焚きになる危険があるので、あたためる程度にしましょう。

水分が蒸発して扱いにくくなるので、夏場に直射日光の下で作業するのは避けてください。

ムラなく仕上げるために、広い範囲を塗るときは一度に塗らず、30㎝四方を目安に数回に分けて塗ります。

自分で簡単にフッ素加工ができるこの商品ですが、持続性はあまりないとの声もあります。
こまめに直しながら使うとよいでしょう。

テフロン加工業者に依頼する

テフロン加工業者に依頼して、修理してもらうこともできます。
プロによる仕上がりはとてもきれいで、耐久性もあります。

ただし、リーズナブルな新品を買うくらいの料金がかかります。

メーカーやフライパンの大きさにもよりますが、テフロンの加工代金は安くて2000円程度、高い場合だと5000円程度です。

取っ手を取り外す費用がかかる場合もあります。

テフロン加工は高温で行うので、取っ手が金属製以外の場合は取り外す必要があるのです。

自分で取り外しができれば、代金はかかりません。

業者にお願いする場合は1000円前後で、ネジが腐食しているなどの理由で外れにくいものは高くなります。

また、自分での取り外しができないと修理を受け付けてくれないところもあります。

それから、業者に送るときと返ってくるとき、往復分の送料もかかります。

テフロン加工の修理費、取っ手脱着費、送料を合わせると、けっこうな値段になります。
ですので、少々高い費用をかけても直したいか考える必要があります。
使いやすく愛着のあるフライパン、贈りものでいただいたフライパン、奮発して買った高価なフライパンなどが適しているでしょう。

買い換えてしまう

そもそも、テフロン加工のフライパンの寿命は1~3年程度で、それほど長くありません。
使いづらさが目立つようになってきたら、新しくするのも選択肢のひとつです。

劣化したフライパンは、そのまま使い続けても体に害はありませんが、使いづらさを抱えていくことになります。

「フッ素革命11」もテフロン加工業者に依頼することも、安くはない費用がかかります。

買い換えてもかまわないフライパンだったら、新しくフライパンを買って、また快適に料理をするのがおすすめです。

テフロン加工がはがれにくいフライパンの使い方

テフロン加工の弱点は「傷・摩擦・熱」
これらを避けて、フライパンが長持ちする使い方を紹介します。

空焚きをしない

空焚きによってフライパンの温度が上がりすぎると、フライパンが劣化するだけでなく有毒ガスの発生にもつながります。
空焚きは絶対に避けてください。

テフロンは、350℃以上になると有毒ガスが出ます。
このガスには、目や呼吸器系を刺激する毒性があります。
吸い込むと、目やのどの痛み・せき・息切れ・頭痛などを引き起こします。

350℃は、ふだん料理するときには到底出ないような高温に思えますが、意外とすぐに達します。
中火で空焚きをすると、3~5分で温度が380℃~390℃にも上昇するのです。

熱伝導率をよくするために、テフロンは薄くコーティングされています。
高温になりやすいので、空焚きには十分注意してください。

フライパン全体が食材で埋まっておらず、空いた部分が目立つときにも、そこで空焚きが発生してしまいます。
目玉焼きひとつを大きなフライパンでつくる、というような使い方は避けてください。
空焚きを避け、効率的に調理するためにも、食材の大きさや量に合わせたフライパンを使ってくださいね。

シリコン製の調理器具を使う

テフロンは傷がつきやすいので、金属製ではなくシリコン製の調理器具がおすすめです。

テフロンはデリケートで、金属製の調理器具を使うとテフロンがはがれる原因となります。
シリコン製の調理器具であればフライパンより柔らかいので、傷がつく心配は減ります。

フライ返し、へら、トングなど、シリコン製の調理器具はたくさんの種類が出ています。
調理器具を見直して、テフロン加工のフライパンをより長持ちさせてみてはいかがでしょうか?

熱々のフライパンに水をかけない

汚れを早く落とそうと、熱々のフライパンに水をかけていませんか?
これは、フライパンを痛めてしまう原因になってしまいます。

テフロン加工のフライパンは、急激な温度変化にも弱いです。

フライパン本体とテフロン加工部分では素材が違います。

急激に温度が下がると、フライパン本体とテフロン部分に収縮差が出て、テフロンがはがれやすくなってしまうのです。

ですので、フライパンを一気に冷ますことはしないでください。

フライパンは冷めてから洗うのがいちばんです。

どうしても冷める前に洗いたいときは、お湯を使って、温度差をすこしでも小さくしてください。

汚れたまま長時間放置しない

長時間フライパンを洗わないまま、または、料理をのせたままにすることもフライパンの長持ちを妨げてしまいます。

テフロンの表面には、ものすごく細かい穴がたくさんあります。

料理や汚れを長時間そのままにしておくと、その成分が細かい穴を通り抜けます。

そして、テフロンを浮き上がらせ、はがれの原因になってしまうのです。

できた料理はすぐに皿などに移し、フライパンが冷めたらなるべく早く洗ってください。

フライパンに料理が入ったまま冷蔵庫で保存する、という方もいると思いますが、フライパンのことを考えると皿や保存容器に移すほうが理想的です。

柔らかいスポンジで洗う

テフロンはデリケートなので、洗うときは柔らかいスポンジを使ってください。

研磨剤が入ったスポンジやメラミンスポンジ、金属製のたわしを使うことは避けましょう。

また、汚れが落ちにくいときはゴシゴシとこすらず、フライパンにお湯をはって様子を見てください。
汚れがゆるんできたら、柔らかいスポンジでやさしく落としてください。

洗ったあとは、布巾で拭きましょう。

フライパンを保管するときも傷つかないように注意です。

重ねて保管するときは、テフロン加工の部分に柔らかい布やキッチンペーパーなどを敷きクッションになるようにして、傷を防いでください。

テフロンが剥がれたまま料理したら有害なの?

テフロンがはがれたフライパンは、使い勝手がいまいちなのは仕方ないとしても、有害ではないのか不安ですよね。
でも、大丈夫です。

テフロンがはがれたまま料理しても、体に害はありません。

テフロンがはがれたからといって、何か有害な物質がむき出しになるわけではありません。
食材がくっついたり焦げついたりしやすくなるだけで、安全性に問題はありません。

ですが、テフロンがはがれたフライパンは調理だけでなくお手入れもしにくくなります。
洗うときに余計に力を入れてしまって、よりテフロンがはがれてくるかもしれません。

テフロンがはがれたフライパンは有害ではないので、そのまま使っても問題ありません。
ですが、修理や交換の時期が来ているとは言えます。

テフロンが剥がれた!食べたらあぶない?

「料理をするごとにテフロンがはがれている気がする…もしかして、料理といっしょに食べちゃった!?」
こんなふうに気になってしまうこと、ありますよね。

テフロンは非常に安定している物質なので、もし剥がれたものを食べてしまったとしても、体に影響はありません。

体内で吸収されることなく、自然に排出されます。

もちろん、テフロンを一度に大量に食べてしまったときは、影響がないとは言い切れないかもしれません。

しかし、大量に食べてしまうことは、フライパンを普通に使っている限りではありえません。
調理中にはがれて口にするテフロンはごく少量なので、体に影響を及ぼすことなく排出されます。

ですので、テフロンを食べてしまった可能性があるとしても、そこまで神経質になる必要はありません。

まとめ

使い勝手のいいテフロン加工のフライパン。以下のことがわかりました。

・「傷・摩擦・高温に弱い」というテフロンの性質に合わせた使い方をすれば、長持ちさせることができる
・テフロンがはがれてきても、有料であれば直す手段がある
・テフロンがはがれたフライパンを使い続けたり、はがれたテフロンを食べてしまったりしても、体に危険はない

テフロン加工のフライパンの特徴を知って、毎日の料理をより快適で楽しいものにしてくださいね。

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